5月18日(土)福岡・佐賀民医連の医学生さんが4名と医学生担当の職員2名が水俣へやってきました。
水俣協立病院は水俣病で苦しむ患者さんたちの「安心してかかれる自分たちの病院が欲しい」という要求の中から水俣協立病院の前身である水俣診療所が誕生(昭和49年)、患者さんと共に闘ってきた医療機関です。依頼があれば、医学生向けの水俣病のフィールドワークを行っています。
午前は水俣病の治療・研究をライフワークとして行っている協立クリニックの高岡医師の講義、不知火患者会の元島事務局長のお話を聞きました。
午後からは熊本県民医連の原田さんがガイドを務めます。
学生さんにとっては教科書でしか知らない「水俣病」、実際水俣の地に足を運び、話を聞いて自分の目で見て感じてもらえたらうれしいです。
協立病院の屋上は水俣病の学習の見学スポットになっています。屋上からチッソ水俣工場(現在のJNC水俣工場)を一望でき、鹿児島県との県境である水俣、天草の島々や鹿児島,県の桂島などの位置関係を知ることができます。
【午後からのフィールドワークのコース】
①協立病院屋上
②チッソ水俣工場
③サイクレーター
④丸島排水溝
⑤八幡プール
⑥百間排水溝
⑦エコパーク・親水護岸・慰霊碑
⑧水俣病資料館
⑨道の駅ミナマータでお買い物
写真は公害の原点といわれる百間排水溝。ここからチッソ水俣工場の工場排水が流れ不知火海に汚染が広がっていきました。協立病院から車で1~2分の距離です。
将来、医療従事者として、患者さんに寄り添い、患者さんとともに安心して生きていけるような世の中をめざしていく。そんなお医者さんになってほしいとの願いを込めて研修を行っています。
毎年8月には水俣病現地調査を行っています。水俣病をとりまく諸問題について学習、環境問題に取り組む人々と交流することができます。環境問題に関心のある学生の皆さんの参加をお待ちしています。
当時のチッソ水俣工場の全景です。今より工場が大きく感じますね。